旅行

海を見てから

江ノ島で朝、海を見る。 駐車場に原付を止めて一息つく。せっかく来たんだから何かおいしいものを買えないものか。できれば土地のものがよい。午前5時半。あらゆる店が閉まっている。江ノ島の奥に行く道も空かずコンビニすらない。目の前の自販でセブンティ…

関西旅行5:向こう側の続き

ファミレスのトイレにダッシュで顔を洗いに行ってから四日後。僕はまだ関西をぶらぶらしていた。 灘で四本目の使い捨てカメラを買い、今までの三本は現像に出した。返ってきた写真を見る。うわぁ。捨てよう。焼き捨てよう。でもその前に笑いは取ろう。「もし…

関西旅行4:大阪に迷う

そんなわけで住吉で二人と別れ、大阪へ。睡眠不足と疲労のため、店探索を放棄し、初心を手放して駅構内のマクドナルドにて朝食。悔しいことにブレックファーストメニューで和んでしまった。旅先であのマークを見るとほっとする、というのは本当かもしれない…

関西旅行3:向こう側

23時過ぎ、元町に着いた。映画「ヘドウィグ&アングリーインチ」のイベントがあると聞き、今夜の宿代わりに一人踊り明かそうという目論見だ。 会場に着いて誤算に気付く。足、痛いんですけど。重たい荷物を背負って一日中歩き回ったせいで僕の膝は故障してい…

関西旅行2:花を見る旅

一日一食は名物を食す 時々は贅沢もする 他は安くあげる(一人なので) 旅先ではこの三ヶ条を頭に入れて行動することにしている。 朝8時。空腹。 今日も血まなこで食べ物を探す。名物はどこだ、名物はどこだ。京都駅地下街でこの時間に開いているのはイノダ…

関西旅行1:東京からの逃亡

午後7時、家を出る。宿も決めず行き先も調べない。行き当たりばったりの卒業旅行が始まる。同行者は勿論いない。まともな友達は全員就職してしまったのだ。唯一の頼みは青春18きっぷ。23にもなった無職の男に青春も18もあるかい、と思う。しかし、金のない身…