串→中→│

「ニワトリと卵」という言葉がある。「因果関係のわからない問題」程度の意味の慣用句として使われることがしばしばだが、実際のところニワトリと卵はどちらが先に生まれてきたのだろう。 ニワトリは卵から生まれるし、卵はニワトリがなければ生まれないし。
最初にニワトリと呼ばれるようになったものの卵は何が産み出したものなのか。「ニワトリ未満」だろうか。
だとしたら、「ニワトリ未満」と「ニワトリ」を分かつものは何か。
進化論は色々と面倒臭い。とりあえず神を持ち出してみよう。こういうとき天地創造というやつは便利だ。

神は「水は生き物の群れ群がるようになれ。鳥は地の上、天の大空を飛べ」
水にうごめく生き物と鳥を創造した。
神は祝福して言われた。「生めよ。増えよ。海の水に満ちよ。鳥は地に満ちよ。」
第五日である。

神は言われた。「地はその種類にしたがって生き物、家畜、這うもの、野の獣を生ぜよ」
するとそのようになった。
神は言われた。「我々をかたどり、人を創ろう。そして、彼らに海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地をはうすべてのものを支配させよう。」
そして、神は男と女を創造した。
第六日である。

神様。卵とニワトリどちらが先でしょうか。 ニワトリは家畜と鳥のどちらに属するのでしょうか。

神は言われた。「雄鶏と卵を抱いた雌鶏あれ」
こうして、ニワトリと卵があった。
まさか。

神がいるかどうか分からないけど。
もし神がいるのなら、 何とか無事に生きていることと楽しく酒を飲めることに感謝したい。
もし神がいるのなら、それは焼き鳥の発明者に違いない。
ああ、ビールが進む。