病院と美容院

腕のいい美容師さんに当たった」の「腕のいい美容師さん」を定義したところで前回の考察は終わった。今回は「当たった」について。

美容院(いや、サービス業全般そうか)で困るのは、相手を選べないことだ。とりわけ初回は勝手も分からず大変に困る。

指名や紹介をすればいいのだが、これも万能ではない。
いつもの相手がいつも通りに切ってくれる確証はどこにもないし(以前指名していた美容師さんは素晴らしい技術を持っていたが注文の度に出来上がりが違った。双方の意思疎通が今一つだったのだ)自分と髪質も顔型も違う友達がお薦めする美容師さんがどこまで当てになるかは分からない。
ヘアカタログ雑誌にはかっこいい髪型が満載していて自分の髪質や顔の形と相談しながら「似合う髪型」を探すことができるのに、それを誰が叶えてくれるかについての情報があまりに少ない。

もっと整備されて然るべきである。

例えば、スタッフ全員の名前と得意技術を明示しカット、シャンプー、コンサルティングなどの能力を数値化したリストが店頭にあると来店時に大変助かる。
店の欲目が入って点数が甘くならないように、満足度アンケートがあり、時々は査察も入る。
そうしたデータは集積され、ザガット・サーベイのようにまとめられる。『刈ってはいけない』などのダメ美容院リストもゲリラ的に発売される。(その後『「刈ってはいけない」は買ってはいけない』などの反論本も出て泥仕合になる)
そんな風にならないか。

というわけで美容院ジプシーのみなさん、ご協力お願いします。まずはパーマ失敗者の涙を集めることから始めましょう。